新たに「食品に関する営業」を始めようとする方は、事前に保健所にて食品衛生法上の営業許可を取得しておく必要があります。

営業許可を取得せずに営業を始めてしまいますと、法律違反となり懲役または罰金の罰則対象(※)となってしまいますので、十分に注意が必要です。

※未許可の営業:食品衛生法違反で、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が課せられます。

それでは、具体的にお菓子作りが好きな人が、「菓子製造業」を取得することを例にして「食品に関する営業」の許可についてご説明いたしましょう。

まず、場所です。

「適当な場所が思いつかないから、製造室は手っ取り早く、自宅のキッチンで良いかな~」

とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。 

ただ、通常の家庭用のキッチンでは、まず製造業の許可を取得することはできません。

自宅に製造室をとお考えであれば、リフォーム等で保健所の基準に合うように設備を整えなければなりません。

また、製造物によって許可が異なりますので、一つの許可を持っていれば、それでいいというものでもありません。

お菓子作りとともにアイスクリームも作るとなりますと、「菓子製造業」の他に、「アイスクリーム類製造業」が必要となります。

許可は二つ必要となりますが、同じ調理スペースを利用して複数の許可を取得することは可能です。

食品の製造販売に関しまして、本当は製造業の許可が必要な例を以下で列挙致しましたので、確認してみましょう。

【製造業許可が必要となる例】

  • お料理教室の先生が、お料理教室でそうざいを作り、それを販売する行為⇒「そうざい製造業許可」
  • お菓子教室の先生が、友人に頼まれて誕生日にケーキを作り、それを販売する行為⇒「菓子製造業許可」
  • 自宅の敷地内のガレージに小屋を建て、自宅でアイスクリームを作り、それを販売する行為⇒「アイスクリーム類製造許可」

      以上のような行為をお考えの場合には、各製造業の許可が必要ですので、十分に注意しましょう。

      例えば、製造許可を既に持っているお菓子屋さんで作られ、そこで個別包装されたお菓子を料理教室等で販売する場合には、特に許可は必要ありません。

      食品を製造するということは、その食品を口にされる方がいらっしゃるということです。

      万が一の場合には、人の生命に関わることになりかねませんので、たかが許可ですが、おろそかにせずに、食品の製造をお考えの場合には、各食品の製造業許可を取得しましょう。

      「食品に関する営業」には、「製造業」の他に「調理業」、「処理業」、「販売業」に分けられ、全部で34種類あります。

      それでは、「食品に関する営業」許可の種類についてご説明しますので、確認してみましょう。

      「食品に関する営業」許可の種類について

      1.製造業

      菓子、あん類、アイスクリーム類、乳製品、食肉製品、魚肉ねり製品、清涼飲料水、乳酸菌飲料、氷雪、食用油脂、マーガリン又はショートニング、みそ、醤油、ソース類、酒類・豆腐納豆、めん類、そうざい、缶詰又は瓶詰食品、添加物と言ったものを製造する場合に必要です。21種類あります。

      2.調理業

      飲食店営業と喫茶店営業の2種類があります。違いは、飲食店が食品に手を加えて調理することが出来るのに対して、喫茶店は、基本的に食べ物に手を加えて提供することが出来ません(なお、カキ氷の販売は喫茶店でも可能とされていますが)。

      3.処理業

      乳(牛乳や脱脂乳、加工乳等)の処理、特別牛乳のさく取処理、生牛乳の集荷や保存(集乳)、食肉の処理、食品の冷凍又は冷蔵、食品の放射線照射業で、食品を処理する場合に必要です。6種類あります。

      4.販売業

      乳類、食肉、魚介類、氷雪の販売、魚介類のせり売りをする場合に必要です。5種類あります。

       

      製造業 菓子製造業、あん類製造業、アイスクリーム類製造業、乳製品製造業、食肉製品製造業、魚肉ねり製品製造業、清涼飲料水製造業、乳酸菌飲料製造業、氷雪製造業、食用油脂製造業、マーガリン又はショートニング製造業、みそ製造業、醤油製造業、ソース類製造業、酒類製造業、豆腐製造業、納豆製造業、めん類製造業、そうざい製造業、缶詰又は瓶詰食品製造業、添加物製造業飲食店営業、喫茶店営業
      調理業 飲食店営業、喫茶店営業
      処理業 乳処理業、特別牛乳さく取処理業、集乳業、食肉処理業、食品の冷凍又は冷蔵業、食品の放射線照射業
      販売業 乳類販売業、食肉販売業、魚介類販売業、魚介類せり売営業、氷雪販売業

      ※営業を予定されている内容が、どれに当てはまるか分からない等ございましたら、お気軽にご連絡下さい。

       これら34種類の許可を取得する為には、
      (1) 申請する方が欠格事由と呼ばれる条件に当てはまらない事

      (2) 店舗施設が基準を満たす事

      (3) 食品衛生責任者と呼ばれる一定の要件を満たす人を置く事

      という大きく分けると3つのハードルをクリアする必要があります。(詳しくは、飲食店営業が不許可となる場合をご覧下さい)

      但し、実質的に要件を満たしていても、それを証明する為の書類や図面の作成に不備があれば許可は受けられませんし、保健所職員による実地検査がありますので、事前の図面審査等で個別に指摘されたような部分は、しっかりと対策を立てておく必要がありますので、油断出来ません。

      なお、「食品に関する営業」を開業するまでには、検便の検査や保健所の予定に合わせた前述の実地検査等がありますので、ある程度の時間的な余裕を見込んでおく必要があります。

      煩わしい書類や図面の作成や保健所との調整等の手間を省いて、少しでも早く安心して飲食店営業の許可を取得したいとお考えであれば、まずはお気軽にお問い合わせ下さい